5Gとは何?簡単にメリットとデメリット、4Gとの違いを解説

5Gとは何?

近年、5Gの普及によって通信環境が大幅に変化を遂げようとしています。

なんとなく5Gという言葉を聞いたことがあるけれどよく意味がわからず、何が便利なのか実感が湧かない方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は5Gとは何かがわかるよう、メリット・デメリットなどを簡単に解説していきます。4Gとの違いや、5Gによって実現できることを知れば、きっと5Gに対する興味が湧いてきますよ!

5Gとは何?

5G

通信サービスを比較検討するときに、5Gという単語をよく聞くようになりましたよね。なんとなく通信が便利になるというイメージはあるかもしれません。ですが、「そもそも5Gとは何?」「Gは何を示しているの?」「4Gと何が違うの?」などと聞かれると、答えるのは難しいのではないでしょうか。

早速、5Gの意味を簡単におさらいし、必要になる背景や4Gとの違いなどについて解説していきます。

5Gの意味

5Gとは、第5世代移動通信システムです。5th Generationの略称として知られており、5GのGとは世代を意味します。

そもそも移動通信は持ち運べる通信デバイスによってコミュニケーションを交わすことです。

昔は自動車や列車などとの通信をさしていましたが、1994年に携帯電話市場が自由化されて以降、コンピューターや携帯電話によるモバイル通信も盛んになっていきました。

したがって、5Gとは何かを簡単に説明すると、私たちが携帯等の端末で利用できる新世代の通信環境ということになります。

5Gについて、日本ではソフトバンクやドコモ、KDDIなどが2020年3月からサービスを開始しました。まだ5Gに対応していないエリアも広いですが、今後も拡充していく流れになっています。

5Gが必要な理由

4Gでも電話やメールはできるし、ホームページを閲覧したりYouTubeも視聴したりできます。すでに4Gの通信環境を利用してきた私たちにとっては、これ以上通信環境を発展させる意味があるのか、よくわからない方もいるかもしれません。

5Gの必要性に関するビッグワードがIoTです。IoTとは、Internet of Thingsの略であり、モノのインターネットという意味をさします。

これまでインターネットはコンピューター同士を接続するための仕組みでしたが、最近ではスマートフォンやタブレット端末が接続されるのが当たり前になり、今後はテレビやデジタルカメラ、スピーカーなどあらゆるモノが接続されていく時代になっていきます。

そのため、インターネットに接続するデバイスが増加し、モバイル通信回線の利用も増加する可能性が高いという見方もなされています。

しかし、4GのネットワークではIoTで予測される多くのデバイスを一つの基地局で接続できない可能性があります。したがって、多くのデバイスを同時に接続できる新世代の通信環境が必要になっているのです。

5Gより前の世代を比較

通信速度

5Gが5世代にあたるということは、「その前の世代はあるの?」と思った方もいるかもしれません。通信システムは第1世代から変遷を遂げています。世代によって通信速度や通信用途、性能などが異なっています。

それぞれの世代を簡単におさらいしてみましょう。

世代年代最大通信速度通信用途性能(DVD1枚あたりのダウンロード時間)
第1世代1979年自動車電話サービス
第2世代 (PDC)1993年9,600bpsパソコンで外出先からメールを送信1,050~1,100時間
第3世代 (W-CDMA)2001年64~384kbps文字ベースのホームページ閲覧27~30時間
第3.5世代 (W-CDMA HSPA)2006年3.6~14Mbps・画像ベースのホームページ閲覧 ・動画の視聴45分~1時間
第3.9世代 (LTE)2010年37.5~150Mbpsユーザーによる写真投稿や動画投稿4~5分
第4世代 (LTE-Advanced)2015年~110Mbps~約1Gbpユーチューバーなどによる動画のライブ配信30~40秒
※参考:移動体通信の各世代の通信速度(総務省)

世代が変遷していくにつれて最大通信速度が増加し、人々が利用できる通信サービスのクオリティが高まっていることがわかります。第5世代の5Gによって、新たな通信サービスが実現すると考えると、ワクワクしてきますね!

5Gと似ている紛らわしい関連用語

よくある質問

「G」というアルファベットは世間でよく用いられる記号であり、5Gと似ている紛らわしい関連用語がいくつかあります。似ている単語であっても、5Gとは意味が大きく異なるから厄介です。5Gを正しく理解するためにも、紛らわしい関連用語についても解説していきます。

関連用語1.GHz(ギガヘルツ)

2.4GHzや5GHzという言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。5Gという言葉を含んでいますが、移動通信システムの5Gをさしているわけではないので注意してください。

GHzは電波の周波数に関する単位です。GHzはWi-Fiの周波数帯に割り当てられているため、Wi-Fiの設定画面や機器の側面などで見かけることがあります。

5GHzは、利用している機器が少ない傾向であり、干渉の影響が少なく通信が安定しやすい周波数帯です。ただし、電波があまり遠くまで到達せず、遮蔽物が多いと不安定になりやすいといわれています。

2.4GHzは、無線LANだけでなくさまざまな家電製品や電子機器から利用されており、広く普及している周波数帯です。5GHzよりも遠くまで電波が届きやすいですが、ほかの機器からの干渉によって速度が低下しやすくなっています。

無線Wi-Fiルーターでは5GHzと2.4GHzの周波数を切り替えることが可能であり、設置場所に応じて使い分けできるようになっています。

関連用語2.Gbyte(ギガバイト)

Gbyte(ギガバイト)は通信のデータ量を示す単位です。ギガはそもそも基本単位の10億倍を示す接頭語であり、規模が大きいデータだと桁数が増えて不便になるので、表現を簡略化するために使われます。

Gbyte以外にはTbyteやMbyte、Kbyteなどもあります。大きさの順番は、Tbyte>Gbyte>Mbyte>Kbyteです。

私たちが携帯を利用するときのデータ通信量は、基本的にギガ単位となっています。「ギガが足りない」といったように身近な単語として使われるようになりました。

ギガバイトに含まれるGは、ジェネレーションのGではなく、ギガのGであることを覚えておきましょう。

関連用語3.Gbps(ギガビーピーエス)

Gbps(ギガビーピーエス)は、Giga bit per secondの略称であり、通信速度をあらわすときの単位です。そもそも1bpsは1秒間に1ビットの情報を伝送できることから、1Gbpsは1秒間に1ギガビットの情報を伝送できます。

つまり、5Gbpsとは1秒間に5ギガビットの情報を伝送できるということです。したがって、5Gbpsは移動通信システムの種類である5Gとは全く別の意味です。

Gbyteと同様にGbpsのGは基本単位の10億倍を示す接頭語であり、Gbps以外にもTbpsやMbps、Kbpsなどの単位もあります。もちろん大きさの順番は、Tbps>Gbps>Mbps>Kbpsです。

ちなみに、5Gの通信速度は約10Gbpsにおよぶといわれています。

5Gと4Gの違い

違いを解説

3Gに関しては、携帯会社がサービスを終了する流れとなっています。現在は5Gに対応していない通信サービスの場合、4Gを利用するのが一般的です。4Gに慣れている私たちにとっては、4Gと5Gの違いが特に気になるのではないでしょうか。

まずは4Gの概要をおさらいしてから、4Gと5Gの違いについて詳しく確認してみましょう。

4Gとは?

2007年になってAppleからiPhoneが発表され、2009年にはGoogleによって開発されたAndroidを搭載したスマートフォンも発売されました。その状況において商用開始されたのが4Gです。

4Gとは第4世代の移動通信システムです。LTE(Long Term Evolution)という言葉も耳にしますが、4Gの種類に該当します。3Gと4Gの中間的な通信規格です。そのため、4GにはLTE-Advancedという別名もあります。一定面積内の同時接続数は1km²あたり10万台です。

スマートフォンの時代が到来し、高速大容量通信に対するニーズが高まっていき、最終的に4Gの通信速度はメガレベルからギガレベルに進化しました。そのおかげで大容量の動画もストレスなく視聴できるようになったのです。

すでに5Gの利用がスタートしていますが、エリアを拡充するまでは4Gを併用して通信環境を安定させる流れとなっています。

5Gと4Gの比較表

比較項目5G4G
通信速度約10Gbps110Mbps~約1Gbps
遅延速度1ms10ms
同時接続数100万台/㎞²10万台/㎞²

大きな違いは通信速度です。5Gは4Gと比べて通信速度が大幅に変化し、遅延について改善されます。5Gの通信速度は4Gの10倍であり、遅延に関しては4Gの1/10です。

同時に接続できる数も10倍になります。4Gでは、一定面積内の同時接続数が増加すると通信が集中して、通信速度が低下したり通信接続ができなくなったりするトラブルがありました。その点、5Gは同じ面積の中に基地局を密集させる小セル化で対処しています。

4Gはスマートフォンの爆発的な普及をもたらした一方で、5Gはさまざまなデバイスとアプリケーションを接続する通信規格として期待されています。

5Gのメリット

メリット

5Gは、4Gと比べて通信環境が大幅に改善されると聞いて、期待が高まってきたのではないでしょうか。ここからは、5Gが普及することで私たちが享受できるメリットを具体的に解説していきます。

メリット1.超高速かつ大容量の通信が実現する

5Gは4Gよりも通信速度が大幅に向上することから、1度に多くの通信を高速化できます。たとえば、ダウンロードに数分かかっていた動画が、数秒の時間でダウンロードできるようになります。気になる動画をストレスなくスムーズに楽しめるのは非常に快適だといえるでしょう。

これまで通信量が多すぎて実現できなかった映像サービスも実現しやすくなります。たとえば、8Kがよい例でしょう。8Kは映像や画像の解像度をあらわす用語であり、4Kより4倍も緻密な表現ができるといわれています。

8Kの超高精細映像の普及はさまざまな分野で期待されており、総務省をはじめNHKや自治体、企業などがすでに実証実験を始めています。内視鏡の検査や美術館の展示など、分野を問わず8Kの普及が進んでいくと想定できます。

5Gが普及すれば、さらに高精細な映像が身近になるに違いありません。

メリット2.多数同時接続により暮らしが豊かになる

5Gには多数同時接続という特徴があります。多数同時接続とは、基地局1台から同時接続できる端末をこれまでより飛躍的に増加させられることです。

情報通信研究機構によると、2018年3月には実証実験で端末約2万台の同時接続が確認できたと公表されました。

多数同時接続の特徴によって、スマートフォンやパソコンだけでなく、屋内外のセンサや自動車などを制御できるようになります。

個々のIoT家電に接続できるようになれば、洗濯機から洗濯後の通知をスマートフォンで受け取ったり、外出先からエアコンのスイッチをオンオフしたりするようなことも可能になります。

したがって、5Gの普及が進めばインターネットの利用環境が格段に広がり、暮らしがさらに豊かになっていくでしょう。

メリット3.超低遅延化によって遠隔操作が可能になる

5Gでは4Gが使用していた電波とは異なる周波数帯が使用されます。直進性が強く電波強度が高いことから、超低遅延化が実現される仕組みです。

また、ユーザーに近い距離でコンピューティングリソースを処理するMEC(Multi-access Edge Computing)という分散クラウド技術によって、直接的に転送経路を短縮することでも超低遅延を目指しています。

超低遅延化によって、利用者がタイムラグを意識せず、遠隔地にあるロボット等のリアルタイムな操作や制御を行えるようになります。

たとえば、安全な場所からロボットに乗り移って、危険な場所で人型ロボットによる遠隔作業を行うことがよい例でしょう。災害復旧時などで期待されています。

5Gのデメリット

デメリット

5Gが普及すれば暮らしが快適になるのは確かですが、新たな課題が生じることも危惧されています。ここからは5Gのデメリットにも目を向けてみます。

デメリット1.セキュリティの危険性が高くなる

5Gの普及が進むにつれて多くの機器がインターネットに接続されるようになっていきます。しかし、インターネットの利用は便利な反面、常にセキュリティに関する危険性と隣り合わせです。

総務省のIoT セキュリティガイドラインでも、IoTに関する脅威の事例が確認できます。

たとえば、自動車に関しては不正なパケット送信によってスピードメーターを不正な表示にしたり、ブレーキを無効化したりできるとのことです。医療分野では、ペースメーカーと不正な通信をすることで、830Vの電圧を発生させられるといわれています。

このようにIoTのセキュリティがないがしろにされると、致命的なトラブルが発生するリスクがあるとわかります。今後5Gの通信によって最新機器を購入・利用するときには、ユーザーもセキュリティ面に気を遣わなければならないでしょう。

デメリット2.専用端末への買い替えが発生する

5Gの通信環境を利用するには、5Gに対応した端末が必要です。したがって、5Gを利用するために新たな機種に買い替えなくてはならず、費用が発生することになります。

すでに携帯会社が5G対応機種の販売を始めているので、具体的な端末の価格を確認してみましょう。

たとえば、auの提供する5G対応スマートフォン「Galaxy Z Fold3 5G SCG11」は、支払総額が158,125円(税込)です。そのほか、「Galaxy Z Flip3 5G SCG12」は支払総額が99,245円(税込)、「Xperia 1 III SOG03」は支払総額が98,440円(税込)です。

このように5Gを利用するための端末に買い替えるには10万円ほどのコストがかかるケースもあり、決して安いとはいえないでしょう。

デメリット3.バッテリーを消費しやすい

高速で大容量のデータを通信するということは、端末においても高速でデータを処理しなければなりません。負荷が増えることによって、バッテリーの消費が増える可能性があるといわれています。

実際に、iPhoneを利用して4Gで動画を視聴したときよりも、5Gで動画を視聴したときのほうが充電の減りが速かったという利用者の声も上がっていました。

5GやIoTデバイスに対する需要を満たすには、バッテリー化学にも新たな変革が求められ、バッテリーの充電および放電特性の最適化も必要とのことです。ちなみに、5Gで発生する熱をバッテリーの充電エネルギーに変換するというアイデアも、現時点では見受けられます。

5Gの利便性にだけとらわれず、バッテリー環境の改善にも今後は注目する必要がありそうです。

5Gで実現できること

ここがポイント

5Gによって通信技術が進化することで、日常生活が今までよりも楽しく快適になる可能性があります。5Gによって実現できることを詳しく解説していきます。

実現できること1.次世代の視聴体験

5Gによって新たな視聴体験が実現できます。

たとえば、タレントと一緒に撮影できる鑑賞サービスや、コンサートのVR映像をライブ配信で楽しめるサービスなどがよい例です。

そのほか、サッカーの試合をスタジアムで観戦しているときにピッチへデバイスを向けると、拡張現実でさまざまな情報が表示されるサービスの実現も期待されています。

5Gの普及が進めば、エンターテインメントやスポーツなどの映像体験が進化し、私たちの日常生活がさらに楽しくなるでしょう。

実現できること2.車の遠隔操作

近年、自動運転への取り組みが活発化しており、実用化に成功すれば運転者に原因がある交通事故を大幅に減らせると期待されています。

自動運転では通信の遅延が生じると、遠隔運転でブレーキをかけてもすぐに停車できず、事故が起きてしまう可能性があります。その点、5Gであれば通信の遅延を軽減して、車を実際に運転しているのと変わらない感覚でリモート操作できるといわれています。

5Gの普及が当たり前になれば、ハンドルがない車にのって、移動中に運転以外の時間を楽しめる日々がくるかもしれません。

実現できること3.クラウドゲームの台頭

クラウドゲームとは、インターネット上のサーバーで処理するゲームです。

一般的なゲームは端末で演算処理が行われるので、ゲームによってはハイスペックな端末が必要になります。

その点、クラウドゲームはスマートフォン等の端末でも、高性能なPCが必要なゲームをプレイできます。つまり、専用のゲーム機が不要ということです。

ただ、クラウド上で処理した映像を受信する必要があり、ネットワークの遅延が頻繁に起こってしまいがちです。

その点、低遅延化が期待できる5Gが普及すれば、さらにクラウドゲームが快適に行える環境が実現していくと予想されます。

5Gを利用できるWi-Fiサービス

WiFi

インターネットを利用しているけれど、一向に5Gが利用できるようにならないと思った方もいるかもしれません。5Gを利用できるWi-Fiサービスが徐々に登場し始めているので、利用を検討してみるとよいでしょう。

5Gを利用できるWi-Fiサービスの一例として、2021年8月下旬からドコモが提供開始しているhome 5Gが挙げられます。

home 5Gは、工事不要でWi-Fi環境を整えられる5G対応ホームルーターです。home 5Gのサービスを利用するには、HR01という専用端末を購入する必要があります。端末のオンラインショップ価格は39,600円(税込)です。

通信速度は5Gと4Gの場合で異なっており、表にまとめると下記の通りです。

通信環境受信時最大送信時最大
5G4.2Gbps218Mbps
4G1.7Gbps131.3Mbps

5Gのほうが4Gよりも受信・送信の両方で通信速度が速いとわかります。

ただし、5Gの提供エリアは一部に制限されています。現在は首都圏を中心に対応エリアの広がりを見せていますが、地方においてはほとんど利用できない実情です。今後の拡充予定にも目を向けながらサービスの利用を検討するのが望ましいといえるでしょう。

5Gの普及にそなえて通信環境の見直しも検討!

まとめ

5Gの概要をはじめ、メリットやデメリット、実現できることなどを解説しました。

Gはジェネレーションをあらわしていることについて、意外と知らなかった方も多かったのではないでしょうか。また、4Gよりも通信速度が高まることや遅延が減ることなどを知り、5Gへの期待が高まったことかと思います。

ただ、今回紹介したWi-Fiサービスを見る限りでは、5Gを利用できるエリアは限定されていました。しかし、対応エリアが拡充しつつあることから、今後は5Gの利用が身近になっていくと想定されます。

すでに携帯会社も5G対応のスマートフォンを販売開始しています。5Gの普及に対応した端末やサービスが増えていくことも予想できるので、通信環境の見直しも随時検討していくとよいでしょう。